蔵方新執行部体制のもと 楽しく和やかに 第51回東京渡良会  
                                 東京渡良会顧問 坂江博見
 猛暑うだる、去る七月二十四日例年どおり赤坂の健保会館に於いて、一年に一度の楽しい壱岐出身者の交歓広場である先輩に導かれた東京渡良会が開かれた。来賓として、壱岐からは、山口壮三県会議員、畑良暁氏、渡良会会長、野田泉夫妻、日高英教さん、東京雪州会牧山幹事長等の参加を得て和やかなムード漂う中、老若男女多数の会員の集いで盛り上がりを見せながらの開会宣言があった。

 鎮守次郎会長二期四年任期最終日の蔵方肇新会長等更新陣容等関係議案を提案了承され、続いて謝辞を述べ文字通り任期終了しバトンタツチはスムーズに行われ、斯くして、「蔵方丸」は勇躍船出した。ここで特筆しておかなければならないことがある。それは鎮守次郎さんが在任中、郷土史・渡良』の復刻版と「東京渡良会五十年記念史」が作成発行された。後世に残る大事業を成就された事実である。会員関係者会員関係者一同不朽不滅の書とて金字塔を打ち立てられた功績に対して衷心より深甚なる謝意と敬意を表したい。

 本会はセレモニーに続き、懇親会へと移行する。料理は何時ものことなが会員手作りの郷土料理の
持ち寄り、勿論、当施設の和・洋・中華料理も盛り沢山あるのだがこちらには目もくれず、故郷の郷土料理コーナーヘと集中する。手塩にかけて夜を徹しての壱岐で母達が作ってくれた当時の味を再現しようとした努力の甲斐あって、「クワカラ葉包みのカンコロだんご、ノツペリ、大根ナマス、雲丹飯、トコロテン、みな、ミル、いくり、烏賊の湯引き、モズク、蒸かし芋、おはぎ等々……。」どれを取って食べても昔を思い出す懐かしい味のものばかりであつた。このように、飽食の時代に警鐘を鳴らす渡良会の方々の伝統ある壱岐の食文化を継承し、次代への伝承を味に形に整えて教える優しさと、巧みな厳しさが潜んでいるようで、これこそが生きた教育の一端ではなかろうか? 心から敬服し賛意を贈るものである。

 余興は、お馴染みの当会出身の玉置慶子さんによる、玉すだれに始まり数々の奇術が演ぜられ、ワンヤ、ヤッサの拍手の波だった。続いて、南部会員のコーデオンによるナツメロ演奏に当時が偲ばれ胸熱くなる思いに浸された。

 末筆ながら、壱岐高を卒業後、上京大学を経て旅行会社を経営されていた日高英教さんがご母堂様のご逝去を機に故郷渡良南でお過ごしですが鎮守次郎会長の退任、蔵方新会長就任に対しての夫々の挨拶を兼ねての参加であった。まさに、会員相互の兄弟的絆の証で感謝に絶えない。その時を詠み、歌った、詩歌をご紹介することとする。

(一)赤い夕日がジョウガを染めて 
   三島の沖に沈むころ 
   アアアア東京渡良会
   心一つで集い会う 
   わ−たら育ちはイモ、イワシ

(二)泣いた日もあろう渡良を偲び
   思い出すだろう父や母 
   アアアア東京渡良会 
   たとえ風呂敷一つで出てきても、
   わーたら育ちは心の錦

時の経つ流れるテンポは早く閉会の挨拶は非情にも心を抉る感を抱く。惜別の情禁じがたく来年の再会を約し、誓いながら三々五々家路へと。(壱岐日報H17.8.16)